水と散歩について-2022/11/27の日記

 散歩中に用水路を見つけたので、せっかくだからどこから水を引いているのか、追えるところまで追ってみようと決めた。顔を上げたらすぐそこの家で道が行き止まりになっており、では下流の方と思って目を向けると幹線道路で塞がれており、その先に用水路は見えなかった。

 

 水が好きだ。高校卒業まで群馬県に住んでいたから、そもそも大量の水代表「海」が特別な存在だった。水族館へは魚というより水を見に行く。水槽のガラスが突然割れて、魚たちと共に大量の水が自分に降りかかるところを想像する。一瞬だけどきっと楽しいに違いない。

 高校時代になぜか教室へ入れない、でも真面目で頭の硬い生徒だったので学校に行かないという選択肢もないとかいう微妙な状態になった時には、保健室のグッピーを見ることで時間をやり過ごしていた。朝は7時くらいの早い時間に登校して教室内の自分の席で勉強し、ホームルームと授業の時間になったら保健室へ逃げ込み、みんなが帰ったらまた教室に戻って20時くらいまで勝手に勉強する謎のサイクルで生活していた。保健室のグッピーは、別にきれいでもなんでもなかった。

 

 散歩は私にとってけっこう難しい行為である。まず日々の体調が安定しないため、たった500m歩くだけでぐったりして立っているのも厳しくなってしまう日もあれば、5km歩いてもへっちゃらでどこへでも行けそうな日もある。

 残念ながら今日は前者だったので、往復2kmの道のりがそれはもう辛かった。復路では座れそうな場所を見つけては座って一息ついていた。あれが銀座とか新宿じゃなくてよかった。あのへんの街は雑に座れるところがないから。だけど用水路を見つけた時だけは元気になった。疲れたというよりもただ歩くのに飽きただけのような気がしてきた。

 そういえば友人の一人も「歩いてて疲れることはないけど飽きることはある」と言っていた。初めて聞いた時はなにを言っているんだと思ったけれど、今ならなんとなくわかる気がする。

 

 今日はうまくいかなかったけれど、家から駅までの間にもひとつ、辿って歩いたことのない用水路があったはずだから、明日はそれを見に行こうと思う。川の行き先はどうせもっと大きい川か海なので興味がないけど、川の源は気になるから、川の流れに逆らって歩いてみよう。たぶん途中で飽きるだろう。それもまたよし。

 

 

今日のナイスな曲

ストロベリー・フラワー「愛のうた」

 

https://music.youtube.com/watch?v=k-scKkglR6M&feature=share

 

ピクミンのテーマソング。ピクミンに口がないのはコミュニケーションが必要ないからなんだろうか。